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「線が飛ぶ、跳ねる、乱れる偶然が面白いね」(父・嘉晴さん) |
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描きなぐったような線の抽象画を差し出す嘉晴さん。よーく見ると浮かび上がってきたのは、チェロやトランペット、マリンバを演奏する人たち。「分かった?」とにんまり。「この線のバランスが難しいんだ。多すぎても少なすぎてもだめだからね」
ジャズやクラシックを見たり聴いたりするのが好き、というところから何気なく描き始めたそう。雑誌や写真も参考にせず「下書きはしないよ。勢いと感覚で彫らないと動きが出ないからね」とやさしく笑う。 |
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|「線はつけすぎても、少なすぎてもだめ。自分の意識をもって挑むことが大切」と嘉晴さん |
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「親父の域にはまだまだだけど、新しい挑戦はしたい」(息子・嘉政さん) |
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一方、宮崎駿や鳥山明を読んで育ったという嘉政さんは、動物そのものを楽器に見立てた漆絵を披露する。シマウマのピアノ、オナガザルのギター、ブタのアコーディオン……想像できる? 動物が変身している作品はどれも子どもが喜びそう。
「子どもに絵本を読み聞かせていたのがきっかけかな」と、自分だけの表現を探して行き着いた動物シリーズ。昆虫や星座、干支など次へのシリーズに挑戦したい、と意欲もたっぷり。「漫画家になりたかったんだけどね、背景が苦手で」を照れ笑い。
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|「ケンカもするけど、飲みに行けば仲直りするなあ」と父想いな嘉政さん。掛け合い抜群の親子 |
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