――バラバラの方向を見ていた2人が意気投合したきっかけって?
サ「かわいいモノ好きっていうのが共通項だと思う。かわいいって言っても、キティのような“わかりやすいかわいさ”じゃなくて、“キモかわいい”みたいな感覚にひかれて」
モ「アニメにしても、フルモーションでツルツル動くものには食指が動かないよね。露出が落ち込んで一瞬暗いコマがある、みたいな手作り感が好きだし。ああいうのを見ると『ラブリー♪』って思っちゃう。人間の匂いがあふれてるアニメがいい」
サ「自分たちの嗅覚を信じて、チェコアニメを上映したのはすごくプラスになったよね。作家を知って、哲学を知って、チェコ以外のアニメを見る機会にもなって。こういう世界の存在を知っているのと知らないのとでは、人生の幅が変わってくると思う」
――好きだけど、作家になろうとは思わなかった?
モ「だって手間じゃん、アニメって。『ウゴウゴ』がブームになったとき、踊らされてAMIGA買ったんだけどもう全然ダメ。めっちゃ忍耐力いるよ、アニメ作るのって。作家の人たちってスゲエって思う。見るだけで十分」
サ「私は、作ってみたいって思ってる。子どもの頃と同じように『不思議だねー』って思う気持ちをずっと大事にしていきたい。でも、『犬夜叉』とか『ポケモン』の面白さがわからないんですよ。くやしいことに」
モ「アニメ好きって、結局“映像メディア好き”につながる思考だと思うんです。テレビにしても映画にしても、静止画の連続で描かれる世界なわけでしょ。もう、みんなアニメ」
サ「あ、なんかオチがちゃんとついた(笑)。『なんで好きなの?』と聞かれると即答できないけど、根っこにはやっぱり“映像メディア好き”があるんじゃないかな」
text:筑波レオナルド |
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|「今度はこのアニメ、やりましょうよう」と直談判するサイトウリコ。どんな作品をお願いしているかは秘密 |
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|アニメ作家を一瞬目指したことを示す動かぬ証拠品、AMIGA! 『DELUXE
PAINT』もマスターしないままタンスのこやしに |
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