本城直季だったり本城直季風だったり(以上敬称略)

レオ社長です。ども!

以前より何度か書いている、全国各地の大学案内の話。

ここ1~2年の流れを見ていますと、表紙などのキービジュアルに被写界深度の極端に浅い〈ジオラマ風フォト〉を使うケースが増えてきたように感じます。大学案内に限らず近年のグラフィックデザイン全般に言えることですけれど、流行の背景には、実景をジオラマ風に撮る本城直季氏による一連の作品群があることはまず間違いないでしょう。

大学案内の中では比較的早い段階で本城氏を起用した東京工芸大学の『大学案内2008』

本城氏の作品は大判カメラのハードウェア特性を生かしたものですが、最近は同様の効果を生み出せるフリーウェアもあったりするのでジオラマ風フォトの普及(濫造?)に拍車がかかるということになります。

そういった状況の中、スタッフ一同「これは別の意味ですごい!」と驚かされた物件があります。その物件とは……桃山学院大学のオープンキャンパス向け制作物。

最近はチケットも味気なくなって、こういう体裁のものを見かける機会も少なくなりました

エアチケット風味(といっても最近はチケットレスでチェックイン、の時代ですが)の体裁にグッときたところでめくっていきましたら……

同大学のウェブサイトでもこのビジュアルは使われていました

来ました! ジオラマ風フォト。

が……

いや……

ちょっと待ってください……

おかしい……人がいません

実景にしては人がいません。

だからいないんです人が

ここにもいません……

ホントにジオラマじゃないですかこれ!?

わざわざ新たに作ったのか、すでに作ってあったものを流用したのかは存じ上げませんが、本城直季氏にロケに来てもらったりツールを使って〈本城直季風〉に仕上げたりするより、はるかに手間がかかってるんじゃないか?と、スタッフ一同驚かされた次第であります。

そうかと思えば、鉄氏がJR名古屋駅で発見した関西学院大学のポスター

関西学院大学のポスターが柱ごとに掲げられています

の撮影はこのとおり

〈風〉ではありません ご本人の作です

だったりして、予断を許さない昨今の市場情勢となっております。