ミニレオ1号です。どーもです。
市役所での所用ついでに展覧会でも観にいきましょうか、とやってきましたE&Cギャラリー。しかし……
本日休廊にて落胆!の巻。
気を取り直して、福井市美術館で開催中の『野町和嘉写真展「聖地巡礼」』を訪ねることに。今売りの『月刊ウララ』アート欄で鉄氏がイチおしでプッシュしてるということもあり、遅ればせながら訪問した次第です。
館内撮影禁止につき会場の雰囲気を伝えられないのが残念ですが、展示点数が約160点ということで、2階の展示室ばかりか奥の「市民ギャラリー」も使って文字通り
みっちり!と
作品が展示されていた、その物量攻勢にまずやられました。中でも、アフリカ先住民たちの日常をとらえた作品群、イランの女子高生の生活を切り取った作品が印象的でしたね。前者は〈人間の営みの底力〉を、後者はメディアが伝える彼の国のイメージとのギャップを、それぞれ感じたという点で。
ただ残念ながら、物量攻勢がややマイナスに作用したと思う点も。
一点一点を近接させて展示しているため、ある写真を凝視しようにも左右の作品が視界に入ってしまうんです。どうしてもプリントに近寄って観ざるを得ない。すると、ものによっては粒子の粗さが目についてしまって。特に、キヤノン F-1やNewF-1(展示会場に掲示されていた機材リストによる)で撮っていたと思われる1970年代前半の作品群に、その傾向は顕著でした。おそらく35mmフィルムのスキャニングに起因する問題ではないか、と考えるのですけれども。
裏を返せば、近年の写真業界をめぐるさまざまな技術、とりわけデジタルデバイスの進展を垣間見ることができたわけで、そういう面では収穫のある写真展でしたね。EOS 5Dを軸にした近作を観ると、輪郭の再現力などが「かなりすごいことになってんなー」(←もちろんいい意味で)と感嘆せざるをえませんでしたから。
展覧会 野町和嘉写真展「聖地巡礼」
http://www.art.museum.city.fukui.fukui.jp/nomachi.html