『耳コピの達人・松澤健 LIVE 2008』盛況のうちに無事終了~

レオ社長です。どもです!

かれこれ3ヵ月近くにわたって告知しっぱなしだった『まちなかアートフェスタ 2008 ― YouTube&ニコニコ動画で200万回再生! 耳コピの達人・松澤健 LIVE 2008』。先週の土曜日、盛況のうちに無事終えることができました!

このイベントを半ば趣味で(!)企画したカウベル代表・森川“鉄氏”徹志より、関係各位のライヴ開催の謝辞、開催までの経緯、当日のレポートを申し上げます。
 
謝辞

まずは、ライヴの開催をご快諾いただいた松澤健さん、万障お繰り合わせのうえ会場にお越しくださった観客のみなさん、『まちなかアートフェスタ』という場を提供くださった響のホールスタッフのみなさん、PAのオペをサポートしてくださったおんまえプロジェクト・松村くん、そして私の趣味に巻き込まれつつ呆れることなく付き合ってくれたカウベルスタッフのみんなに、改めて、心より感謝します。

幸運にも『まちなかアートフェスタ』に採用決定

さて今回のイベント、今年1月に『MarkeZine』上で松澤さんの紹介記事を読んだことが始まりでした。

もとより私自身〈鉄分〉を含んでいるということもあり、動画を見て「ぜひ福井でライヴを!」と面識ゼロの状況下でメールを送信。数日経たず「是非お受けしたいと思います!」との返信をいただくことができ、準備にかかっていくことになりました。

大学院修了と就職を控えているという話だったので、松澤さんの身辺もある程度落ち着いてくるであろう秋頃に、開催日をフォーカス。ちょうど『まちなかアートフェスタ』が開かれる時期でもあるので、エントリー受付が始まった7月にダメモトでエントリーシートも提出します。

なんでダメモトって? 入場無料とはいえ、本業の傍ら企画するイベントなので、純然たる意味でのアマチュアではない。会場・機材使用料無料(!)がウリの『まちなかアートフェスタ』に、イベント企画・運営を業務の一環としているカウベルが採用されることはないだろう、と思っていたのです。

福井ではまだまだオフライン媒体が強い……のかもしれない(仮説)

開催まで3ヵ月を切った8月下旬。このあたりから準備は本格化します。

とにもかくにも、松澤さんに直接お会いして打ち合わせしないといけません。メールをやりとりし、松澤さんが住んでいる浜松を訪ねたのは9月1日のことでした。打ち合わせ場所は浜松駅の駅ナカ『タリーズコーヒー』、その模様がかの有名な↓のカットです。

並行して進めたのがマスコミ各社へのアプローチ。このときには「11月22日開催」が決まっていたのですが、それに向けて告知するとなると、締め切りの早い月刊誌には9月中旬にプレスリリースを送る必要があります。過去のリリースをテンプレにしつつ、企画に至った背景、特に

「動画を見たときの感動を福井の人たちとシェアしたい」

という動機を強く打ち出したリリースを作成、配布を始めていきました。

自社サイトはもとより、『mixi』『Yahoo!地域情報』『ことさが』などのオンライン媒体を、2年前のイベント(森達也 TV Works)のときより活用したのも今回の特徴だったと感じています。その割には、雑誌や口コミ、チラシなどオフライン媒体でイベントを知った、という声が来場者アンケートで多数を占めていたのですが(汗)。

ピアノの上には紙ペラ1枚 正味約80分のライヴを暗譜で演奏

さて本番です。

第一部40分・トークショー30分・第二部40分という大枠だけを決めておいたプログラム。大方の期待を裏切って(?)、1曲目はなんとショパンの『ノクターン』からスタートしました。学生時代、『早稲田大学ショパンの会』に所属していた松澤さんにとって十八番ともいえるこの曲、

「一応、まじめな曲もできるヒトということをアピールしたいので(笑)」

という理由でフィーチュアされたようです。

自作のパワポスライドを交えての自己紹介の後、ここからは怒濤の大・耳コピ大会! 『ドラゴンクエスト I メドレー』『ドラゴンクエスト II メドレー』と、YouTubeでもおなじみの曲が目の前で演奏されていきます。すべて暗譜! ピアノ上には楽譜の類は一切なく、松澤さんいわく「ネタ帳」のペラ紙1枚と、著書の『鉄のバイエル』(←なぜか)があるだけ。

松澤さんのご厚意で「撮影・録音オールオッケイ」としたライヴだったので、会場では写メ写メ写メ!の嵐。第一部最後の『マリオメドレー』ではその数もピークに。動画で録っている方もかなりの数、見受けられました。

イベントの核心を突く質問に会場ざわめく!

耳コピの実演や『鉄のバイエル』制作の過程(本邦初公開!)を紹介いただいた約30分のトークショー。後半の質問コーナーでは「(耳コピでは)採譜をするんですか?」といった玄人筋(推測)からの質問や、「ポケモンの音楽やってほしいんですけど……」という中学生(推測)からの依頼など、松澤さんも私も予測していなかったやりとりが展開されます。その中で、会場全体が唸ったのがこの質問。50代とおぼしき女性の方から……

「この、『YouTube&ニコニコ動画で200万回再生』のYouTubeって何ですか?」

ええーっ!? てっきり、ここに来てくださっている方にとっては周知の事実かと思ってました。でも、そこでひるまないのが松澤さん。YouTubeのスクリーンキャプチャをパワポで見せながら、基本的なところをかみ砕いて説明してくださいます。さすが。

それにしても、YouTubeをご存じない状態で来場くださったおかーさん。このイベントのいったい何が琴線に触れたのでしょう……入場無料で楽しそう、とかそんな感じでしょうか?

Windows Vistaの低普及率が小ネタのリアクションにも

『ドラゴンクエスト IV メドレー』に続く後半の目玉は、松澤さんがパワポスライドを淡々と切り替えていきながら繰り広げる「小ネタコーナー」。一発ネタからメドレーまで、YouTubeでもアップされていない小ネタが次々と出てきます。

  • 入店音シリーズ(ローソン,ファミリーマート)
  • 起動音シリーズ(Windows 95,Windows 98,Windows Me・2000……)
  • アニメ挿入曲メドレー
  • 電器店CMシリーズ(サトームセン,オノデン,ラオックス……)

もう笑った笑った。後頭部が締め付けられるくらい(マジ)ひーひー笑った。

面白かったのが、起動音シリーズに対する会場のリアクション。会場でいちばんウケていたXPに対して、Vistaは哀しくなるほどの低調ぶり。松澤さんも「まあ、あんまり有名じゃないですけどね」と苦笑するくらい、98、下手すると95よりも鈍かったのでは?というくらいの反応だったのが印象的でした。ホント、使われてないのねVista。

……とかなんとかやっているうちライヴも佳境に。

締めはなんといってもコレ! 松澤さんの出世作『JR東日本 発車メロディメドレー』です。後で聞いた話ですが、演奏しながら「フクイヴァージョン」の構成を組み立てて

  • 『第三の男』(恵比寿駅)
  • 『さくらさくら』(駒込駅ほか)
  • 『蒲田行進曲』(蒲田駅)
  • 『鉄腕アトム』(高田馬場駅)

という、福井の人たちもよく知っている曲をセレクトしたとのことです。演奏しながら、ですよ! 最後まで、驚くようなワザを繰り広げてくださった松澤さんです。

さて、その松澤さんに関する最新情報~。

トークショーでの話によると……松澤さん作曲の発車メロディが、東京メトロ丸ノ内線・四ツ谷駅で流れることになりました。これはいいニュース! 話によると、年明けくらいから流れるようになるとのこと。東京行きの楽しみがまた一つ増えました。

以上、長々と書きつらねたライヴレポート、最後までお付き合いいただきありがとうございました。