私が注目したいのは、伝統を受け継ぐ作家さん。「越前石田縞」(佐々木理恵さん)という織り方があること知ってました? いわゆる学生服みたいなものらしく、女子師範学校や小学校の制服として広く愛用されていたとか。丈夫で安いから、というのが愛用された理由。時代劇の世界で見るような着物ですが、着心地良さそうな印象を受けました。
藍染経緯絣袖着物「がらす」(永田いすずさん)にも惹かれます。市松模様柄の着物です。織りにとても時間がかかることがひと目で分かります。なんでも計算に計算を重ねて始めるそう。理系的な脳ミソが必要なわけですな。織りだけではなく、糸を染める最初の最初から手がける、なんてその労力、想像できません。 |
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|中野千鶴子 本藍染「日本の文様桐花円文」 2001年 |
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